毎年悪いことが起こる店舗
その時は、屋台で今川焼を焼くバイトをしていました。屋台と言ってもお祭りの屋台とかではなく簡易的なプレハブ小屋で作られた屋台です。
地区ごとに何店舗かあるのですが何故かある地区の店舗だけ不思議な事が起こります。
その不思議な事とは、その店舗に配属される人が毎年怪我をするという事です。
聞いただけでも足の骨折が2回、火傷、屋台内で転んでヘルニア、帰りに車事故で首の捻挫など多々ありました。この現象が店を作ってからずっと続いているようなのです。
そんな現象があるのなら縁起が悪く、売り上げもない物かと思いきやそうでもなく、店舗売り上げでは上位の方でした。
ある年、その店舗の人手がなくなり1年ほど勤める事となりました。
1年いただけでも様々な事が起こりましたので紹介していきたいと思います。
先ず店にきて思ったことは異常に苦情が多い事でした。
ちょっとしたことで逆切れやお金を投げられることも多々ありましたが、特に酷かったのは店にきての苦情や商品による苦情ではなく、店の前の駐車場のフェンス越しから暴言を吐かれることが多いという事です。
クソ女!、許さねぇ!、わかってんのか!とか色々言ってきます。ちなみに店にも来たことがなく、前の従業員に聞いても知らない人だそうでした。これがちょくちょくありました。
車のナンバーを控えて電話するふりをしたら、悪いと思ったのか店にきて謝ってくる人もいました。謝ってきた人は、皆同じことを言います。
『イライラして思わず言ってしまった。すみません。』
そう言って今川焼を1つ買って帰っていきます。
いい迷惑です。
突然の耳鳴り、息苦しくなるのは日常茶飯事でガス中毒かと思いましたが、大窓を開けているのでそれでもない。しかも他の従業員も同じ現象にあっていました。
そんな感じでなんとか勤めていたのですが、ある時一瞬だけ若い従業員の隣に身長150㎝くらいの真っ黒な雛人形のような人が立ってこちらを見て睨んでいました。一瞬だったので見間違いかなと思いましたが本当の事だと後々わかりました。
その従業員に車で送り迎えをしてもらった時、はっきり数秒間見えてしまいました。
私は運転席の後ろに座っていました。何故か前の方から視線を感じるなぁと思い、運転している従業員に窓側から話しかけようとしたとき、運転席の窓にあの時の黒い雛人形の顔が写っていました。その時は夜のトンネルで余計怖かったので後部座席の電気をとりあえずつけました。
私に対して睨んでいたりしたので、なんか被害があるのかなぁと思いましたが見ただけで何も起きませんでした。なんなら私の時だけ売り上げが異常に高くて毎日ぐったり残業続きで勘弁してくれって感じです。平日の平均は3万くらいのはずが、私がいる時に限り6〜7万でした。
実際何も起こらないじゃんと高を括っていた頃、とんでもないことが起こりました。
今まで何ともなかった中年女性の従業員の一人が癌になってしまいました。しかも急激に痩せて前の面影がなくなっていったとその人と親交の深かった若い従業員が言っていました。
その人はこの店舗で足の骨折などの不運な事が毎年あったのですが客さんからの人気がすごくあったので仕事を続けていたそうです。
あまりに急な事だったので唖然とするばかりでした。
やっぱりこの店舗は何かおかしい。
改めて思って色々調べた所、墓が直線状にあり、店が墓と墓に挟まれた状態になっていました。それだけならまだしも近場の道路が地元では魔の道路と言われていて、衝突事故多発地区になっていました。
確かによく線香の匂いしてたなと今では思います。
直接的な因果は分かりませんが今までこの店舗だけに起きていた事なので何かしらあるのは確かなのだと思います。
ちなみに黒い雛人形に憑かれていた若い従業員については縁を切ったので現状分かりませんが、窃盗犯に深く関わっていた事は事実(事件になった)で、あることない事を言いまくって周りに相手にされてないなど良い事は聞かないです。
昔に辞めた会社の話でした。
地元民に聞いたところ、今はその店舗はなくなって外国人が代わりに違う店を開いているそうです。
ただ長くは続かず、毎年違う屋台になってるとか。
その店で見た面白い霊
クリスマスの日に閉店の準備をしていた夜8時ごろ、服が緑でズボンが赤の浮かれている霊が出口から入ってきた。やっぱクリスマスは誰でも浮かれるんだなと。
とてもほっこりした印象が今でも残っている。
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